孤独死があった場合の遺品整理はどう進める?義務・費用・流れを解説

孤独死が発覚したとき、遺品整理を行う義務があるのは原則として相続人です。ただし孤独死の現場では、通常の遺品整理とは異なる手順と注意点があります。

「何から手をつければいい?」「特殊清掃って何をするの?」——突然のことで戸惑っている方のために、孤独死後の遺品整理の流れ・費用・注意点をまとめました。

依頼先の見極めは孤独死清掃業者の選び方もあわせてご覧ください。

清掃費用の目安は孤独死の特殊清掃費用相場も参考になります。

現場の消臭・原状回復が必要な場合は大田区の特殊清掃のご案内もあわせてご確認ください。

たての遺品整理 代表 舘野 久璃洲

監修

たての遺品整理 代表

舘野 久璃洲

遺品整理士 / 宅地建物取引士

新卒から不動産業界で活躍し、大手不動産会社で勤務したのち、たての遺品整理の代表として活動。大田区でリフォーム事業を営む中で遺品整理のご相談が多く、地域密着で丁寧・誠実な対応を心がけています。

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目次
  1. 孤独死の遺品整理とは?通常と何が違うのか
  2. 孤独死の遺品整理をするのは誰?義務の所在
  3. 孤独死後の遺品整理の流れ
  4. 孤独死の現場に特殊清掃が必要な理由
  5. 孤独死の遺品整理にかかる費用の目安
  6. 孤独死の遺品整理を進める際の注意点
  7. 信頼できる遺品整理業者の選び方
  8. まとめ
  9. よくある質問

孤独死の遺品整理とは?通常と何が違うのか

孤独死とは、一人暮らしの方が誰にも看取られずに亡くなり、発見が遅れた状態を指します。亡くなってから数日・数週間後に発見されるケースも珍しくなく、その間に遺体の腐敗が進んでいることがほとんどです。

通常の遺品整理と孤独死後の遺品整理で最も大きく異なる点は、特殊清掃が必要になることです。遺体の腐敗臭や体液が染み込んでいるため、遺品の多くは処分対象になります。布団・衣類・カーペットなど吸収性の高い素材は、表面が清潔に見えても廃棄せざるを得ないケースが大半です。

  • 特殊清掃が必須になる
  • 遺品の多くが腐敗臭・体液で汚染され、処分対象になる
  • 感染症・衛生リスクがあるため、専門業者への依頼が基本

孤独死の遺品整理をするのは誰?義務の所在

基本は相続人の義務

遺品とは、故人が残した財産(遺産)の一部です。所有者が亡くなると財産の権利は相続人に移るため、遺品整理の義務もまた相続人にあります。

法定相続人の優先順位は、下表のとおりです。

区分 対象者
常に相続人 配偶者
第1順位 子・孫など(直系卑属)
第2順位 父母・祖父母など(直系尊属)
第3順位 兄弟姉妹・甥姪など

故人が遺言書で相続人を指定している場合は、その指定相続人が対象になります。

相続放棄をした場合はどうなる?

法定相続人であっても、相続放棄をした場合は遺品整理の義務が生じません。ただし、相続放棄後に遺品を整理・処分してしまうと、遺産を相続したとみなされ相続放棄が認められなくなることがあります。相続放棄を検討している場合は、遺品に触れる前に弁護士や司法書士へ相談することをお勧めします。

身寄りがない場合はどうなる?

相続人が誰もいない場合、故人の財産は国庫へ帰属します(民法第959条)。この場合、家庭裁判所に申し立てて「相続財産清算人」を選定し、遺産の整理・清算手続きを進めることになります。

賃貸住宅で孤独死があった場合

賃貸物件では、連帯保証人に原状回復義務が生じます。連帯保証人がすでに亡くなっていたり連絡が取れなかった場合は、管理会社やオーナーが負担するケースが多いです。

孤独死後の遺品整理の流れ

孤独死が発覚してから遺品整理を完了させるまでの流れは、次のとおりです。

  1. 警察対応・入室許可をもらう
    孤独死が発覚したら、まず警察に連絡します。警察が現場検証を行い、入室許可が出るまでは部屋に立ち入れません。入室許可後、速やかに専門業者へ連絡します。
  2. 特殊清掃を依頼する
    専門業者が体液の除去・消毒・脱臭・害虫処理などを行います。腐敗の進行具合によっては壁紙や床板の解体が必要になることもあります。
  3. 遺品の仕分けと整理
    特殊清掃が完了したら、遺品の仕分けを行います。残す物(重要書類・貴重品・思い出の品)と処分する物を分け、相続人全員で確認しながら進めるのが基本です。
  4. 形見分け・売却・不用品処分
    残した遺品を親族・知人で形見分けし、売却できるものは買い取り業者へ、不用品は処分します。遺品整理業者が買い取りにも対応している場合は、費用を一部相殺できます。

孤独死の現場に特殊清掃が必要な理由

ご家族だけで片付けようとして体調を崩した、という話は珍しくありません。発見が遅れるほど室内の汚染は広がり、防護なしの入室は感染症リスクを伴います。専門業者でないと対応できないのには、はっきりした理由があります。

なぜ遺品の多くが処分対象になるのか

遺体が長期間放置された部屋では、体液や腐敗臭が布団・衣類・カーペット・畳など多孔質の素材に深く染み込みます。表面が汚れていなくても内部に腐敗菌が繁殖しているため、処分せざるを得ません。また、空気中の有機ガスや細菌が壁材・床にまで浸透し、複合的な環境汚染が発生します。

特殊清掃の作業内容

特殊清掃では、専用の機材・薬剤を使って以下の作業を行います。

  • 体液・血液の除去

    汚染された床・壁の体液を専用薬剤で除去します。

  • 消毒・除菌

    雑菌・ウイルスを処理し、感染リスクを排除します。

  • 脱臭・オゾン処理

    業務用の脱臭機やオゾン発生器で、室内に残る腐敗臭を除去します。

  • 解体・スケルトン工事(必要な場合)

    汚染が深部に達している場合は、床板や壁材を撤去して下地から処理します。

孤独死の遺品整理にかかる費用の目安

孤独死後の遺品整理は、特殊清掃と遺品整理の2つの費用がかかります。発見までの日数・間取り・汚染の程度によって大きく変動します。

特殊清掃の費用相場

間取り・状況 費用の目安
1K(発見が比較的早い) 5〜20万円
1K(発見が遅れた場合) 20〜50万円
2LDK以上(発見遅れ・解体含む) 50〜100万円以上

汚染が壁・床の下地まで浸透している場合は、スケルトン解体や原状回復リフォームが別途必要になります。

遺品整理の費用相場

間取り 費用の目安
1R・1K 3〜8万円
1LDK・2K 8〜15万円
3LDK以上 15〜30万円以上

遺品の量・運搬距離・不用品の廃棄費用によって変動します。

費用は誰が負担するのか

遺品整理と特殊清掃の費用は、原則として相続人が負担します。賃貸住宅の場合は連帯保証人が負担することもあります。費用負担のケース別の詳細については、こちらの記事で詳しく解説しています。

遺品整理の費用は誰が払う?負担者と対処法を解説

孤独死の遺品整理を進める際の注意点

  • 特殊清掃前に部屋に立ち入らない:腐敗臭・有害物質・感染症リスクがあるため、特殊清掃完了前は専門業者以外が入室しないことが原則です。
  • 換気・窓を勝手に開けない:換気すると腐敗臭が近隣に広がります。業者の指示なく窓を開けないようにしましょう。
  • 保護具(マスク・手袋)を着用する:入室する必要がある場合は、N95マスクとゴム手袋を必ず着用してください。
  • 遺品を勝手に持ち出さない:相続手続きが完了していない段階で遺品を持ち出すと、トラブルの原因になります。相続人全員の合意を得てから動かしましょう。
  • 貴重品・重要書類を優先して探す:通帳・印鑑・保険証書・権利書などは紛失すると手続きに支障が出ます。整理前に必ず確認しましょう。

信頼できる遺品整理業者の選び方

孤独死後の遺品整理を依頼するなら、特殊清掃も対応できるかどうかが最初の確認点です。対応できない業者に頼むと、特殊清掃を別会社に依頼する二度手間になります。

  • 特殊清掃と遺品整理をワンストップで対応できるか

    2社に分けて依頼すると、日程調整の手間と費用が増えます。特殊清掃に対応する遺品整理業者であれば、初期連絡から原状回復まで一貫して任せられます。

  • 遺品整理士の資格があるか

    遺品整理士認定協会が認定する「遺品整理士」の資格を持つスタッフがいる業者は、適正な遺品処理の知識と倫理観を持っています。

  • 見積もりが明確か

    追加料金の有無・作業内容の明細を事前に書面で確認しましょう。口頭の説明のみで書類がない業者は避けた方が安全です。

  • 家庭ごみの収集運搬ルートを確認できるか

    家庭ごみを業者が収集・運搬する場合は、作業地域の一般廃棄物収集運搬業許可が必要です。許可業者との提携または自治体の処理ルートを確認してください。

まとめ

孤独死後の遺品整理は、通常とはまったく別のプロセスです。特殊清掃が先に入り、遺品の多くが処分対象になります。費用は相続人か連帯保証人が負担し、相続放棄を考えているなら遺品に触れる前に弁護士へ確認するのが先決です。

私どもたての遺品整理(大田区・田園調布拠点)は、遺品整理士資格を持つスタッフが対応する専門サービスです。廃棄物収集運搬は作業地域の許可を持つ提携業者と連携し、処理ルートを確認して手配します。母体がリフォーム会社(たてのリフォーム)のため、特殊清掃から原状回復リフォームまでをワンストップで承れることが最大の強みです。「業者を2社に分けると手間がかかる」「簡易清掃後のリフォームまで面倒を見てほしい」という方は、まずお電話でご相談ください。

よくある質問

孤独死の遺品整理は自分でできますか?
特殊清掃が必要な状態では、自力での対応は現実的ではありません。腐敗臭・体液・有害微生物が残る環境は健康被害のリスクがあるため、専門業者に依頼するのが基本です。特殊清掃が終われば、相続人が立ち会いながら業者と一緒に仕分けを進めることはできます。
孤独死の遺品整理費用は誰が払いますか?
原則として相続人が負担します。賃貸住宅の場合は連帯保証人が原状回復費用を負担するケースもあります。相続人が複数いる場合は、話し合いで費用分担を決めることが一般的です。
特殊清掃なしで遺品整理してもいいですか?
発見が非常に早く、腐敗が進んでいない場合は特殊清掃が不要なこともあります。ただし、臭いが残っている・体液が確認できる場合は必ず特殊清掃が必要です。判断が難しい場合は、まず業者に現地確認を依頼してください。
孤独死した部屋の遺品はすべて処分しなければなりませんか?
すべてを処分する必要はありません。汚染・臭気・腐敗菌が付着していない遺品は手元に残せます。ただし、布団・衣類・カーペットなど多孔質の素材は臭気が残りやすいため、業者と相談しながら判断することをお勧めします。
賃貸住宅で孤独死があった場合、どこまで原状回復が必要ですか?
臭気・汚染が壁・床に及んでいる場合は、壁紙・床材の交換が必要になることがあります。汚染の程度によってはスケルトン解体が必要なケースもあります。管理会社・家主と協議のうえ、専門業者に見積もりを取ることをお勧めします。

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たてのリフォーム編集部

執筆

遺品整理情報メディア

たてのリフォーム編集部

大田区を中心に、遺品整理・生前整理・特殊清掃に関する情報を発信しています。現場知見と業界知識をもとに、読者の疑問に答える記事を制作しています。

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